医師たちからのメッセージ
専門医が専門を
発揮できるサポート
この300床以上ある病院で、神経内科医は私しかおらず人手不足という状況で、どうしても入院を総合診療の先生方にお願いすることがあるんです。川島先生が来られてから、神経内科疾患を内科で入院をお願いするときも、非常にレベルが上がりましたし、神経内科の視点だけじゃなくて、内科視点からも関わっていただき、なおさら質が上がったと思います。
たとえば、ALS患者の在宅におけるフォローや、入院で胃ろうを造るところ、最後は看取りまでやっていただいています。脳梗塞も、本来は神経内科医や脳外科医が診るべき疾患ですが、当院では人手が足りず総合診療の先生たちに診てもらっています。川島先生には若い先生方を指導してもらっていて、どの総合診療の先生方も熱心に脳卒中の治療に取り組んでくださいます。総合診療と連携してから、TPAという急性期の血清溶解療法ができるようになりましたし、そこは非常に大きな変化だと思います。
ギラン・バレー症候群は、非常に頻度は少ないんですけど、神経内科でも診断が必要に難しいんです。これまでもよく内科の先生に、ギラン・バレーですって紹介を受けたことがあるんですけど、そうだったことはなかったんです。けど、川島先生に初めて紹介をうけた方は、ギラン・バレーでしたし、それから何人も患者さんを紹介してもらっています。総合診療の先生で、ギラン・バレーを診断された先生は、川島先生しか知りません。
カンファや併診で
“全体”を診る
このあたりは高齢者の多い地域ですので、認知症が地域の中でテーマになってきています。私たちも院内でグループを作って取り組んでいるところですが、日常は精神科や神経内科だけでなく総合診療の先生を中心にやってもらわないと追いつかなくなっています。認知症の患者さんは持っている疾患が認知症だけじゃないんですよね。ご高齢ですので、必ず合併症があります。内科医の視点から高血圧や糖尿病治療しながら、プラスこの人に認知症があるという視点で治療するのが非常に重要です。
私たちは、てんかんや脳梗塞、認知症で入院された方など神経内科の疾患を合併されている患者さんに関しては、週に1回カンファレンスをして問題点や治療方針を一緒に検討しています。
また、ALSもですが、パーキンソン病や神経難病の方で加齢してきて肺炎や骨折など複数の合併症を抱えそうな方は、総合診療と神経内科の外来を同じ日にして併診という方針をとっています。神経内科の視点だけでなく、総合診療の視点からも診てもらえるようになって、外来も入院も診療の質が上がりました。
川島医師に関係する人々